メインテーマ(My Column)
テーマを絞った随筆(エッセイ)集です

メインテ−マ 2003/01/26
 我がHPのコラムのタイトルでもある「メインテーマ」。なんと素晴らしい名前の響きだろ う。別に薬師丸ひろ子のファンでなくても、この曲が約20年前に大ヒットしたことは、当時 に物心ついた年代に成長していた人間であれば誰でもわかる。その頃の私といったら高 校を卒業して大学受験のために横浜駅西口にある予備校に通っていた。薬師丸はその 数年後に玉川大学に入学する。当時にアイドルが大学に入学する事態が大事件だった。 アイドルとは英語の「idle」(何もしない・仕事嫌い)や「idol」(偶像・崇拝される人)が語源で はない。「I am a doll」の略である。何れにせよ「猫も杓子も大学に」…そんな時代だった。
 昨年末、言い換えれば去年の暮れに前の職場の人たちと飲んだ。前の職場といっても 私の場合はいろいろとあるので"直前まで勤めていた会社の同僚と"と言えば表現は正解 だろう。高校生のバイトまでいる世代の幅広い企業であったが、「今の若者は可愛そうだ」 という話に宴の話題は盛り上がっていた。就職内定率の低下か年金制度崩壊の話かと思 いきや、「今の日本の音楽界は面白くない」といった話だった。確かに私もその点を疑問 に考えるところがある。今の若者達が数十年後に今の流行り歌で昔を振り返られるだろう か、と。あまりに数の多いヒット曲とシンガーたち、そしてヒット期間の短さ。”歌は世に連 れ、世は歌に連れ、裏の爺さんポチを連れ"といった名文句があったが、名ヒット曲はその 当時の世相を反映し、それと結びついて人の心にいつまでも残る。「モー娘」や「あやや」 も今の携帯やパソコンと同じで機種変更の一期間にしか過ぎず、やがて人の記憶から消 え去ってしまいそうで怖い。 別に我がHPサイト「青春工房」の宣伝ではないが、薬師丸の 「メインテーマ」はVol.9にしっかりと収録されています。他にもこの頃の曲を聴いているとバ ブル経済前の懐かしい日本の姿を思い出してしまうのは私だけでしょうか。




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