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テーマを絞った随筆(エッセイ)集です

韓国映画「リメンバー・ミー」を見て 2004/02/08
 今日はたまの休日。「TSUTAヤ」のビデオ・レンタルが半額の日なので、生まれて初めて 韓国映画の視聴にトライした。タイトルは「リメンバー・ミー」。昨年の6月に一度、同タイト ルの日本版の紹介で「ひとRiごと」に話題として取り上げた作品である。今回紹介は本家 本元、韓国語音声、日本語字幕によるもの。
 お隣韓国といえば、昨今はドラマ・「冬のソナタ」で注目を浴びているビジュアル先進国で ある。表題の「リメンバー・ミー」の映画は2000年の制作であるが、その時点で日本の映画 界は既に負けてしまっている。それほどストーリーが繊細で、一時も目を離せない、内容 の濃い映画だからである。
 アマチュア無線を通じて、20年の時空を越え、過去と未来の人間が情報を疎通してしま うという単純明快な展開であるが、20年以上前の韓国は、戒厳令が随所でしかれる不安 定な政治状況だった。当時高校生の私にもその事件は今も深く心に残っている。今、40歳 以上以上の御貴兄たちには、当時の懐かしさも相まって、充分に満足頂ける映画だと思 う。
 韓国での封切り直後にこの映画は、日本人向けに、日本人スタッフによるリ・メイクがな された。日本人好みに内容を勝手に作り替えた、いわゆるネタの横取りである。
 今年は日韓のソフト文化交流の自由化が許可された記念すべき年である。早々ではあ るが、早くも日本は韓国に対して敗北を宣言せざるを得ないと感じてしまった。映画ひとつ をとっても、どうしてもそう言わざるを得ないのである。「B'Z」や「宇多田」など、マネーを目 当てにした交流ならば、交流の意味がなくなってしまう。それでは単なる商売・貿易だ。あく までも文化での交流なのだから。「良いものは良い」。それだけでいいではないか、簡単な ことなのに。




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